何でも持っている人へ
贈り物のなかで、いちばん厄介な問いです。 何でも買える人は、すでに買っています。金額を上げても解決しません。 あなたが見つけられるものは、その人にも買えるものだからです。
なぜお金では解けなくなるのか
高価な贈り物も、店で買った贈り物であることは変わりません。 美しく、よく作られていても、それは数のあるものです。 同じものが百はあり、受け取る側もそれを知っています。 値段が上がるほど、「選んだ」ではなく「払った」という印象が強くなります。
抜け道は金額ではなく、別の軸にあります。二度と買えないものを贈ることです。 希少なのでも限定なのでもなく、文字どおり一つしか存在しないもの。
それで何が変わるのか
- 再現できません。作った本人にもできません。 手の針は二度同じ場所に落ちないので、衣装も刺繍も、 約束ごとではなく物理的に繰り返せません。
- 比べる対象がありません。定価も、隣の店の同じ品もない。 「高い・安い」の物差しに乗らないので、お金で済ませた感じになりません。
- 後ろに人がいます。作り手の名前があり、 なぜこの形になったのかという話があります。 買ってきた品には、そもそも備わらないものです。
- ステータスの話ではありません。何でも持っている人は、 まずステータスの贈り物に飽きます。効くのは逆で、静かで、温かく、 明らかに手で作られたものです。
外さない選び方
よくある失敗は、部屋の雰囲気や色に合わせて選ぶこと。 そういう贈り物はすぐに「置物」と読まれ、奥の棚に行きます。
効くのは、個人的な何かをつかまえることです。仕事、動物、街、癖、 何年も続いている冗談。衣装に刺繍された情景がそれについてのものなら、 その品はその人に宛てられたものになります。
実際には、大きさや値段ではなく表情を見てください。 作品ごとに顔つきが違い、たいていの人は「誰かに似ている」一体を選びます。
向く人と、向かない人
正直に言えば、全員ではありません。手仕事に関心がなく、 機能だけを評価する人には届きません。何にお金を払うのかが見えないからです。
反対に、自分でも何か作る人、何かを集めている人、 来歴のある品が好きな人、商品券の類はとうに卒業した人には、ほぼ確実に届きます。
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